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社労士永江

Author:社労士永江
 岐阜県多治見市で事務所を開いている社会保険労務士の永江正道と申します。
 経営者も社員も笑顔あふれる会社づくりを全力でサポートしています。
 働く人が生きがいを持てる会社・社会をみなさんとごいっしょに築いていきたいと思います。


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ウーマノミックス(Womenomics)―後編

ウーマノミックス(Womenomics)と女性が活躍できる企業づくり―後編


前編はクリック → ウーマノミックス(1)

まず、ポジティブ・アクションとは、どういう取り組みをすることなのかですが、
「女性の力を活かして企業力を高めるために」というテーマでのセミナーで
講師の方は、次の5つをあげられました。

①女性の採用拡大
②女性の職域拡大
③女性管理職の増加
④女性の勤続年数の伸長(職業生活と家庭生活の両立)
⑤職場環境・風土の改善(男女役割分担意識の解消)

本来、労働条件を性によって差別することは違法なのですが、
女性が活躍する場が、現状では男性に比べて少ないため、
この格差を是正するために、採用や管理職への登用などにおいて、
女性を有利にする施策・政策を合法とし、
そうした取り組みを企業などが行うことをポジティブ・アクションといいます。

そこで、企業へのアンケート調査(みずほ情報総研㈱平成22年6月)によれば、

女性の能力発揮のための取組(ポジティブ・アクション)に取り組んだ効果のベスト3は
一位 女性の責任感が向上した     34.1%
二位 女性のチャレンジ意欲が向上した 27.4%
三位 職場の雰囲気がよくなった    27.1%
となっています。

そして、女性活躍推進と企業業績との関係で
過去5年間の管理職女性比率を増やした企業が、
5年前と比べて経常利益を増やしているかを聞いたところ
女性管理職を大幅に増やした企業ほど経常利益も増やしているという結果がでました。

過去5年間に
女性管理職を
5年前と比較して
直近の経常利益が
増えた
5年前と比較して
直近の経常利益が
減った
大幅に増やした51.1%37.8%
やや増やした28.8%57.7%
変わらない22.1%64.1%
やや減った25.8%71.2%
大幅に減った14.2%71.4%
合  計24.5%63.0%

次に、ポジティブ・アクション先進企業の実践報告です。

この企業は、ポジティブ・アクションに積極的に取り組んだ結果
育児休業取得者が、2008年の数人から2010年には60数人の10倍になっています。

まず、取り組みのねらいについて話されました。

人事ビジョンは、
多様な人材がそれぞれの能力を発揮して、いきいきと働く企業づくりをめざす。
人事マネジメント方針は、人を大切にする。
そのために、フェアネスを貫く、多様性を認め合う、人を育てる、の3つを堅持する。

ポジティブ・アクションに取り組む理由については、
①全社員の45%を占める女性社員の戦力化と長期安定的なリーダー確保
(女性が能力を発揮できないことは人材の無駄遣い)
②少子高齢化の進行に伴う労働力人口の確保(一人ひとりの能力発揮が求められる)
③市場理解(市場は多様な人で構成されているので、
市場理解のためには多様な人材で構成されることが必要、
特に女性の感覚をマーケティングに活かすことは有用)
④価値観・ライフスタイルの多様化
(女性のキャリアアップ意識と豊かな生活への欲求の高まり)

すなわち、我が企業において、女性の活躍の場を広げることは、
人権・福祉・慈善(の取り組み)ではなく、
我が企業が成長するための経営戦略の一つ、というお話しでした。

具体的取り組みとしては、

キャリア形成支援として、
2004年に ルートチェンジ制度を導入(契約社員から正社員への転換制度、その逆もあり)
同年 再雇用制度導入(一度、退職した人を登録しておき、働ける条件ができたら再雇用する制度)

両立支援として
2004年 短時間勤務制度導入
2005年 育児休業期間延長(1年⇒2年)
    介護休暇期間延長(93日⇒365日)
2006年 妻出産時の特別休暇3日を有給化
2010年 職場復帰支援プログラム導入
(産休・育休中の社外通信教育100%補助と面談体制整備)

職場風土改革
2006年 リフレッシュ休暇制度導入(4連休を年2回取得できる制度)
2007年 E.ワーク活動開始
 Eとは、Enrichment(充実)、Enough(充分な)、Efficient(効率的な)の3つ。
 残業を削減することをめざした取り組み
2008年 ハラスメント研修開催(セクハラだけなく、パワハラも)
    アニバーサリー休暇制度導入(年2日)
2010年 リフレッシュ休暇制度拡充(5連休を年2回取得に)

紹介した取り組みは、ほんの一部のことです。

私は、これからの企業(社会も同じですが)は、
女性の能力や感性を活かせるマネジメントができなければ
その発展・未来はない、と思います。

ほんとうに、大切なことをいっぱい学ぶことのできたセミナーでした。
セミナーの講師の方、特に実践報告をされた方に、こころからお礼申し上げます。


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ウーマノミックス(Womenomics) (1)

ウーマノミックス(Womenomics)



先日、「女性の力を活かして企業力を高めるために」
というテーマの研修会に参加してきた。

これは、平成22年度の厚生労働省委託・ポジティブ・アクション展開事業で
内容は、「ポジティブ・アクション実践研修」と
「セクシュアルハラスメント防止対策研修」であった。

参加者は20人くらいで、男性は私を含め3人だけだった。
私以外は、女性経営者と総務人事担当(このうち2人は男性)だった。

この研修の案内を私は、社会保険労務士会からいただいた。
何人かの女性社労士さんが参加されていると予想していたが、
女性社労士さんの参加はゼロだった。

私は、これからの企業の経営に女性の力は不可欠だと思い、
「女性の力を活かす経営」のポイントを学びたいとの考えから参加した。
しかし、女性の力を活かす経営をサポートするのに適任は、やはり
女性(社労士)だと思っていたのに、
女性社労士さんの参加がゼロだったのは意外だった。

この研修での講義の中で、NHKが特集した
ウーマノミックスが少し紹介された。

ウーマノミックスとは、Women(女性)と
Economics(経済)を足した造成語である。
女性の力を活かして経済を活性化しようという企図をもった造成語である。

日本では、女性の社会(中心は企業)進出が国際的にみても大きく遅れている。
人間開発に関する指標の国際比較をみるとよくわかる。
HDI(人間開発指数)では、日本は、世界182カ国中10位で、
アメリカ(13位)、デンマーク(16位)より上位にある。
他方、GEM(女性の活躍度指数)をみると、日本は、109か国中なんと57位である。
1位はスエーデンだが、ドイツ(9位)、トリニダード・トバコ(14位)、アメリカ(18位)
などど続くが、意外な国では、イスラエル(23位)、ウガンダ(49位)が日本より上位である。

政府は、民間企業におけるの女性の管理職(部長・課長・係長)の割合を、
2020年までに3割にすることを目標としている(2009年現在は8%)が、
これが達成されれば、国際的にも一気に「女性の活躍度の高い国」の仲間入りをすることになるだろう。
私は、今の政府の姿勢・施策では、この目標達成はできそうもないと思っているが。

この研修会では、ポジティブ・アクション(男女差別を是正するための方策をいう)
先進企業の事例報告があった。

以下、この先進企業の報告の概要と
「女性の活躍の場を広げる」ことの効能、経済効果について述べる予定ですが、
次回にまわします。

後編は → ウーマノミックスと女性が活躍できる企業づくり

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人間尊重の経営哲学と社員のモチベーション

人間尊重の経営哲学と社員のモチベーション
県労働局主催のセミナーとテレビ番組カンブリア宮殿から



昨日(25日)、県労働局や岐阜県商工労働部などが主催する
「よりよい人事・労務管理セミナー」に参加してきました。

この催しは私の住む多治見市に、岐阜県が建設した
セラミックパークMINOのイベントホールという部屋で開かれた。


この建物は、箱モノ知事という異名が与えられた知事がつくった建物だが、
山の中に、見るからに金をかけたと思われる建築物が建っている。

建築物として、悪いものではないが、りっぱと言えばりっぱなのだが、
この税金、他に使い道があるのでは、とは思う。

「はじめてここに入ったが、立派な建物だ」「使っている人は、そんなにいないようだが」
と私の前を行く人たちが話していた。

さて、この催しは2部構成で、第1部では、2つの制度説明があった。
「公正な採用選考のために」と「中小企業退職金共済制度について」。

私の仕事には、参考になる説明だった。

第2部は「社員のモチベーションアップについて」というテーマで
同志社大学政策学部教授である太田肇氏の講演だった。

内容は、以下のようである。

いま、日本の職場では、労働生産性が国際比較でも大きく下がり、
10年ほど前にもてはやされた成果主義も行き詰まりっているが、
それに代わる生産性を高め、国際競争力を強める新たな方策がはっきりみえていないのが現状である。

その一つの案として、2段構えのモチベーション戦略を提案する。
第1段階は、「やる気の足かせ」を取り払うこと。
第2段階として、「前向きなやりがい、やる気を引き出す」ことだ。

「やる気の足かせ」となっていることに4つある。
①労働時間が長い。
②管理が過剰である。
③コミュニケーションが不足した職場の人間関係。
④人事評価への不満。

対策としては、
①3段階評価をすすめる。
②つぎに、やりがい、やる気を引きだす。
③そのためには、「ほめる」認める」ことが大事。

という話だった。

労働時間と、過剰管理のところで、
日本でもっとも休日の多い企業、「管理」をせずやる気を引き出している企業として
岐阜県の未来工業が例に出された。

私もその番組を視たが、先日、未来工業の創業者の山田昭男氏が
村上龍氏のインタビューに答えたカンブリア宮殿という番組の内容が
紹介された。

労働時間が日本でも一番短いこと、「常に考える」が社是で、
これは「考えろ」でも「考えよう」でもなく、自発的に考えることが大切にされていること。
すなわち、管理するのでなく、自立した社員を育てること、ここが大事だという話だった。

私は、この「カンブリア宮殿」を視て、一番印象に残ったことは、山田氏の次の発言である。

未来工業のような会社運営は、ほんとうは大企業がやるべきだというような村上龍氏の発言に、
山田昭男氏は、「大企業や他の会社ではできない。他の企業は、(未来工業のような運営を)
怖がってやらない」と断言されたシーン。

私も、多くはないけれども、さまざまな企業の経営者と話す機会がある。
発想の出発点がちがうといつも思う。

私は、未来工業の経営のカナメは「人間尊重」の経営にあると考えているが、
経営哲学の中核を「人間尊重」に一貫して据えている企業には、お目にかからない。

「ドケチ経営者」の山田氏が一転「反ドケチ」になることがある。
それは、社員のやる気と創造性を引き出すための費用である。
人件費はケチらないのである。
山田氏はそれは、「会社は人間集団だから」と言っておられる。

未来工業の創業者、山田昭男氏の経営哲学を学び、研究し、
この日本に、一つ、二つと、
このようなコンセプトをもった企業を育てていくのが、私の夢である。

以下は、今日の記事に直接の関係はないが、私がよく見るブログ記事でみつけ
「ホー」と思ったので、今日の記事のおまけとして、書いておきます。

折しも、いま日本は、デフレ社会。
「エコノミスト」(2010年10月26日号)も次のように書いている。
日本経済の最大の問題点は、賃金のあがらないことである。
デフレも、格差拡大も、消費低迷も、円高も、財政赤字拡大も、
すべて問題の原因は、賃金のあがらないことにある。
健全な日本経済の再生に、いまゆるやかな賃上げが必要だ。


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成果主義賃金システムについて考えたこと

「賃金と退職金規定」の学習会に参加した。
サブタイトルは、―社員がやる気になる制度になっていますか―である。
本業は「保険」であるという経営・労務コンサルティング会社の代表取締役の話だった。



 成果主義賃金(退職金)を軸に、職務給と従来からの年功で構成された賃金体系を
どうつくるか、という内容だった。

 パワーポイントを使って、制度の仕組みが詳しく、具体的に説明された。
この会社では、あらゆる社内規定を作成し、提供している、と話された。
 賃金規定、退職金規定、就業規則、旅費規程、慶弔規程、
少ないところで7~8、フルだと14~15の規定を作成しているという。

 生命保険を加味した退職金規定の運用を保険会社らしく、強調されたが、
生命保険の契約を除けば、すべての業務が、私ら社労士が専門としている業務である。

 「社会保険労務士の資格を持ってみえますか」と尋ねたら、「持っていない」とのこと。
労務でも経営でもコンサルティング業務は、もちろん「社労士」の独占業務ではない。
クライアント選べば、資格に関係なくできる業務である。
クライアントがつくれるかどうかは、腕次第である。

 賃金規定・退職金規定のソフトの作成・提供から運用の指導、
各種規定の従業員への説明まで、まさに、1から10までこの種の
あらゆるサービスを提供している、たいしたものだと感心した。

 けれども、私が、書きたいことは、次のことである。

 1つは、この種の厳密で機械的な規定と
サブタイトルとなっている「社員のやる気」との関係である。

 質問への応答と自由討論のなかでは、
この会社の規定を従業員に説明したとき、不満らしき意見は出なかった、
むしろ、「歓迎され、意欲的に仕事するようになった」、
「従業員がもっとも関心のあること、求めることは、やはり賃金だ」
ということだった。
 これが、実際だろうと思う。

 しかし、次のような疑問や意見も出された。

 成果主義では、評価が下がると、賃金が前年より減ることがあるが
運用してみて、そう評価せざるを得ない人は実際にいるのかという問いに、
このシステムを導入した企業の社長は、「いる」と断言された。
70数名の会社だが、1~2名ではなく、そう評価せざるを得ない人があるようだ。

 従業員が2~3名とか、6~7名のパートさんだけの会社のオーナーからは
「ウチの会社では、使えない。他所の話として聞いた」との感想もあった。
これも、そのとうりだと思う。

 一番の難問は、私も、ここに、引っかかったのだが、次の疑問である。

 「ウチの会社は、60数名の社員がいる。一番難しいのは『どこに評価するか』だ。
正直言って、私には評価ができない」という発言があった。
 この発言には、機械的な制度の非人間性への批判が感じられ、
私は、この発言に、共鳴した。

 成果主義のシステムの原理は、上の人間が「社員の勤務評定をし」
会社の利益に貢献するものを優遇することが目的である。

 これは、一時期、社員の覇気を高めるが、
いずれは、社員間にギクシャクした感情を生むだろう。

 会社も、組織であるかぎり、賃金規定ほか、システム・ルールが必ず必要である。
どんな「システム」、ルールにすれば
私が理想とする「社員も経営者も笑顔あふれる会社」にふさわしいか、宿題である。

 理念としては、次の諸点などが考えられる。
1、「利益」だけを基準に評価しない。
 評価の基準をすべての社員の幸せ(発達)と社会への貢献におく。
2、システム(制度)の中身だけでなく、評価の基準を透明にする。
3、ここが、もっともむつかしいと思うが、
 一部の幹部の独断で評価するのでなく、全員が納得のいくシステムにする。

 理想・夢を描き、それに一歩でも近づく実践を


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